ネットワーク入門

プロトコルとは

通信は、通信手段と通信ルールの両方があって初めて成立します。大雑把にいえば、通信手段は物理的・ハードウェア的なもので、通信ルールは論理的・ソフトウェア的なものといえます。

会話を例にすると、話すということは音声による通信手段の一つです。しかし、話し手が日本語で話しているとき、聞き手が日本語を理解できなければ、会話は成立しません。この例の場合、日本語が通信ルールに相当します。

コンピュータ通信においては、通信ルールのことを、通信プロトコルまたは単にプロトコルといいます。

コンピュータは、人間と違って、あらかじめ指示されたこと以外は何も行いません。したがって、あらゆる事態を想定して、正常に通信を行うために必要なルールをすべて規定する必要があります。つまり、プロトコルは、コンピュータに対して、通信を行うのに必要なあらゆる手順を指示するものといえます。

通信においては、実際には、一つの巨大なプロトコルがすべてのルールを定めているというのではなく、複数のプロトコルを組み合わせて運用しています。感覚的にいうと、プロトコルは階層ごとに分類されていて、それぞれの階層からプロトコルを選択して組み合わせると全体としての通信ルールができあがる、といった具合です。

複数のプロトコルを集めたものをプロトコル群といいます。最も有名なプロトコル群は、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)と呼ばれる、TCPおよびIPをはじめとする複数のプロトコルの集合体です。


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