ポート番号とは
ポート番号とは、サービスごとに割り振られる識別番号です。サービスとは、ネットワークに接続されているコンピュータや、そのコンピュータで動作するソフトウェアが提供する機能のことです。サービスとポート番号は1対1に対応しています。同じポート番号を複数のサービスが共有することはありません。
IPアドレスを指定することで通信相手が決まります。しかし、通信相手が複数のサービスを提供している場合、それらのサービスを識別する必要があります。しかしIPアドレスにはサービスを識別するための情報は含まれていません。そこで、ポート番号を指定することで、通信相手のサービスが特定されます。IPアドレスとポート番号の組をソケットといいます。
TCP/IPプロトコル群を利用した通信において、サーバはIPアドレスによってサービスを要求してきたクライアントを識別します。しかし、クライアントが複数のサービスを要求してきたとき、IPアドレスだけでは要求されているサービスまでは識別できません。そこでポート番号が必要になります。
ポート番号は0から65535までの整数値です。そして番号の範囲ごとに3つのカテゴリに分けられています。0〜1023がウェルノウン(Well-Known)ポート、1024〜49151がレジスタード(Resistered)ポート、49152〜65535がダイナミック(Dynamic)ポートあるいはプライベート(Private)ポートとそれぞれ呼ばれています。
ポート番号はIANA(Internet Assigned Numbers Authority)という団体によって一元管理されています。
カテゴリ | ポート番号の範囲 | 説明 |
---|---|---|
Well-Known | 0〜1023 | ネットワークにおいて基本となるサービスに対して割り振られている番号。 |
Resistered | 1024〜49151 | あらかじめ予約されている番号。さまざまなアプリケーションが独自の機能を実行する。ウェルノウンポートに当てはまらないサービスをIANAに申請することで割り当てられる。 |
Dynamic Private |
49152〜65535 | ユーザが自由に使用できる番号。特にIANAに申請する必要はない。 |
また、代表的なウェルノウンポート番号は以下の通りです。
サービス名 | ポート番号 |
---|---|
ftp-data | 20 |
ftp | 21 |
telnet | 23 |
smtp | 25 |
http | 80 |
pop3 | 110 |
サービス名によって用途を推測することができると思います。ただし、FTPに関しては、ポートを2つ使います。データそのものの転送のために20番を使い、コマンドのやりとりなどの制御用に21番を使います。